AI ModeやAI Overviewなどの生成AI検索からオプトアウトする仕組みをGoogleが検討開始

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AI Overview や AI Mode などの AI 生成検索機能で利用されることをサイトが拒否する仕組みの提供の検討を Google は始めました。

背景

2026 年 1 月 28 日、英国の「競争・市場庁 (CMA)」は、デジタル市場競争制度の下で、英国における Google 検索サービスに関する規制措置案を公表しました。

これは、2025 年 10 月に検索分野で戦略的市場ステータス (SMS) に Google が指定されたことを受けたものです。

特に次のような状況を CMA は問題視しています。

  • Google 検索は、英国の一般検索クエリの 90 % 超を占有
  • 年間 100 億ポンド超が検索広告に支出され、20 万社以上の英国企業が利用

SMS 指定により、CMA は Google に対して的を絞った規制介入を行う権限を保有します。

CMA による主な提案内容は次のとおりです。

  • パブリッシャーの管理強化:AI Overview や AI モデル学習におけるコンテンツ利用について、オプトアウトを含む選択肢の拡充と帰属表示の明確化する。
  • 検索ランキングの公平性・透明性:AI Overview や AI Mode を含むランキングが公正であることの説明責任を強化し、懸念提起・調査プロセスを整備する。
  • ユーザー選択の拡大:Android 端末で検索サービスの選択画面を法的義務化し、Chrome ブラウザにも選択画面を導入する。
  • データポータビリティ:ユーザーおよび企業が検索データへアクセス・活用しやすくする措置を導入する。

Google の対応

SMS 規制措置案に対して Google は CMA と協議を開始し、声明を発表しました。
この声明のなかで、検索 AI 機能におけるウェブサイト向けコントロールに関する戦略的アプローチを明らかにしています。

robots.txt などの標準規格に基づくコントロールを長年にわたりパブリッシャーに提供してきた実績を Google は強調しています。
また、既存の仕組みで、画像プレビューや強調スニペットの管理が可能です。

Google-Extended を robots.txt で制御することで、Gemini モデルの学習におけるコンテンツ利用を管理できます。
nosnippetdata-nosnippetmax-snippet などのプレビュー制御の仕組みAI 検索にも適用できます。

しかしながら、既存の制御機能は通常の検索にも影響します。
そこで、生成 AI 機能に特化した、より細かなオプトアウト・コントロールの検討を Google は始めました。
つまり、生成 AI 検索における利用と一般的な検索インデックスを切り分ける、新たな特定オプトアウト機構の開発が進められています。

新コントロールに求められる中核要件として Google は次を強調しています。

  • シンプルさ:あらゆる規模のウェブサイト運営者にとって拡張性があること
  • 整合性:断片的または混乱を招く検索体験を生み出さないこと

ウェブサイト運営者により多くの選択肢を提供しつつ、ユーザーにとって高速で有用な検索体験を維持することが目標です。

AI Overview と AI Mode を検索の一部として Google は位置付けています。
そのため、AI Overview だけ、AI Mode だけの制御というのは現状では困難です。
たとえば nosnippet で、AI Overview に表示されないようにできますが、ウェブ検索のスニペットも表示されなくなってしまいます。

生成 AI 検索の機能だけに有効なコントロール方法は多くのパブリッシャーに望まれています。
そうした仕組みを Google が本当に提供するかどうかには疑わしい部分もありますが、期待はしたいところです。