Search Consoleの分析情報レポートに「クエリグループ」が導入される。検索意図が同じクエリをまとめてレポート

[レベル: 中級]

Search Console の分析情報レポートに「クエリ グループ」というレポート機能が導入されました。

同じ検索意図を持つクエリをグループ化

「クエリ グループ」は、クエリそのものは異なるけれど検索意図が同じクエリをグループ化してレポートします。
公式アナウンス記事では次のクエリ例で説明しています。

  • ワカモレ ディップの作り方
  • ワカモレ ディップのレシピ
  • ワカモレ ディップ レシピ
  • グアック ディップのレシピ
  • 簡単なワカモレ ディップのレシピ
  • シンプルなワカモレ ディップのレシピ
  • 簡単にできるワカモレ ディップのレシピ
  • 簡単なワカモレ ディップの作り方

これらのクエリはどれも「ワカモレ ディップの作り方」を知りたいという検索意図が込められています。
これらのクエリをすべて含めてレポートするのがクエリ グループです。

分析情報から利用、Search Console でドリルダウン

クエリ グループは分析情報レポート(旧 Search Console Insights)で利用できます。

クエリグループ

検索意図で分類され、その下に実際のクエリが列挙されています。
従来のように個別のクエリのレポートではありません。
グループに含まれたクエリの合計の、過去期間との増減とクリック数が提供されます。

なお、検索意図の分類とクエリの選択は AI による自動処理です。

各グループをクリックすると、それらのクエリでフィルタされた状態の検索パフォーマンスレポートに移動します。
ドリルダウンしたレポートで、ここで詳細な表示回数やクリック数などのデータを分析できます。

こちらは、僕のブログのクエリ グループの 3 つ目に出ている「google アメリカ 検索」の検索パフォーマンスレポートです。
クエリ グループに含まれた 20 以上のクエリでフィルタリングされています。

クエリグループ

バックグラウンドでは、クエリ グループに含まれているクエリを正規表現で自動的に絞り込んでいます。

クエリグループ

同じ検索意図をもつクエリを自身で判定して正規表現を使って絞り込むことが可能ですが、Search Console が自動で選別してくれるのがクエリ グループの利点です。

とはいえ、クエリの選別は必ずしも正確ではなく漏れているクエリも見受けられます。
キャプチャで見せた僕のブログの例でいうと、3 つ目の「google アメリカ 検索」と 5 つ目の「google アメリカ版」は、どちらも日本から米国の Google で英語の結果を知りたいという検索意図が含まれているのですが、分けられてしまっています。
分類の精度に関しては、改良の余地がありそうです。

それでも手間を省いてくれる点においては便利なレポートであることは確かです。

段階的に展開

分析情報レポートのクエリ グループは今後数週間にわたって段階的にリリースされます。
まだ利用できていない人が多いかもしれませんが、楽しみに待ちましょう。

それまでは、クエリグループのヘルプ記事で予習しておくのもいいでしょう(この記事を公開する時点では英語のみ)。