Googleの中のひとが、モバイル・HTTPS・パンダ・ペンギンについて語る

[レベル: 中〜上級]

GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イリーズ)氏が、Bruce Clay IncのBruce Clay(ブルース・クレイ)氏のインタビューを受けました。
モバイルやHTTPS、パンダアップデート、ペンギンアップデートに関するクレイ氏からの質問にイリーズ氏が回答しています。

要約したので参考にしてください。

モバイル

モバイル市場は非常に巨大。無視することはできない。最近では、モバイルからの検索がPCからの検索を10か国で上回っている(鈴木注: Googleの内部調査の結果。日本も10か国に含まれている)。

ビジネスモデルやユーザーがどこから来るかにかかわらず誰もがモバイルに注力すべき。モバイルフレンドリーなサイトはもちろんのこと、App Indexingも利用できる。

ローカル

レストランのように特定のビジネスにとってローカルはとても重要。ユーザーは、今いる場所に関連する情報が欲しいときがある。

HTTPS

HTTPは私にとってもGoogleにとっても重要。個人的にはみんながHTTPSになればいいと望むけれど、そうはいかないこともわかっている。

競争の激しいニッチなジャンルにいるならHTTPSは有利になるかもしれない。HTTPSはタイブレイカー(鈴木注: Tie-breaker、同点の場合に勝者を決める手段)のように働く。検索結果において、もし品質に関係するすべてのシグナルが同等だったとしたら、HTTPSがプラスに作用するかもしれない。

パンダアップデート

パンダをペナルティだとはGoogleは考えていない。通常のランキングアルゴリズムと考えている。本当にペナルティではないから、パンダに対する見方を変えたいと思っている。

すばらしい価値があるコンテンツを提供していないのに検索で上位に表示されているサイトがあったとしたら、私たちにできうる限りの最高の体験をユーザーにしてほしいから、過度に上位表示しているそうしたサイトを適切に調整する。パンダだけではなくほかのアルゴリズムとも併せて、ユーザーのクエリに、より適切に回答するコンテンツを評価しようとしている。

パンダは通常のアルゴリズムに非常によく沿っている。ただ、パンダだけが一般的なアルゴリズムのようには速く更新できないだけ。

ペンギンアップデート

長い目で見たら、ほぼリアルタイムかそれに近い形になるだろうが、今の時点で言えることは何もない。
次の更新はまだずっと先。数か月後になると思う。

パンダとペンギンの更新の違い

ペンギンはリアルタイムのクローリングが必要で、再インデックスすれば結果に反映される。
知る限りでは、パンダはとてもゆっくりと展開する。Googleのインフラの問題で、この方式を続けるだろうと思う。

パンダとペンギンの最終形

パンダアップデートを通常のコアアルゴリズム(中心になっているアルゴリズム)に統合したい。が、今までのところそれが実行できるかどうかはわからない。

ペンギンアップデートもコアアルゴリズムの一部にしてリアルタイムにしたい。が、やるべき作業がまだまだたくさんあるようだ。

アルゴリズム更新のアナウンス

一般的に言って、コアアルゴリズムについてはアナウンスしない傾向にある。そういうことにあまり関心を向けてほしくないからだ。

ほとんどの検索エンジンは質が高いウェブサイトを構築するためのガイドラインを公開している。こちらに関心を向けるべきだ。

もし人々が行き過ぎたことをやっていて、尋ねられれば、パンダとかペンギンに関係することを実施したと認めるかもしれない。しかし一般的には、コアランキングアルゴリズムの変更に対しては何も認めない。

個人的には、パンダとペンギンへの興味関心はかなり薄れていて(笑)、やっぱりモバイルとHTTPSが重要かなと思いました。