「AI生成コンテンツの評価を高くすることはない」Googleがあらためて強調する

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AI 生成コンテンツが検索で優遇されることはない

Google 検索の広報役を Twitter で務める Search Liaison アカウントが AI が生成したコンテンツの Google 検索での扱いをあらためて説明しました。

G/O Media は AI 執筆の記事を増やす計画

ことの発端は、AI が執筆する記事に対する G/O Media の今後の方針を報じた Vox の記事でした。
G/O Media は、GizmodoOnionJezebel といったウェブメディアを運営する企業です。

G/O Media はすでに自社メディアで AI 生成記事をすでにいくつか掲載しています。
G/O の経営陣は、AI 作成の記事は継続的な実験の一部であり、近いうちにさらに作成する予定です。

AI 記事の誤りと、経営陣からの AI 計画に関するコミュニケーションの欠如のため編集スタッフからは不満が噴出しているものの、短期的にトラフィックを増やす可能性がある低コストで低価値な記事を提供できるとして AI 作成記事の推進方針を G/O メディア経営陣は変更するつもりはありません。

とはいえ、AI は基本的な記事を無尽蔵に複製できるため、長期的な価値がないこと認めており、長期的な価値は人間が書いた記事と分析にあるとみています。

AI 生成記事が Google 検索で上位表示に反応

G/O Media の方針そのものは責められるものではありません。
AI 生成コンテンツのメリットとデメリットを認識しつつ、実験をとおして今後拡大してつもりだというだけの話です。

ところが、Search Liaison(のアカウントを運用する Danny Sullivan 氏)が記事内の次の記述に反応します。

And for at least a few days, Google ranked Gizmodo’s machine-made output among the top results for “star wars movies” queries. That’s something Brown noted when he told me that he’s learned that AI content “will, at least for the moment, be well-received by search engines.”

少なくとも数日間、Google は Gizmodo の機械生成記事を「スター・ウォーズ映画」のクエリ結果の上位にランク付けしました。Brown 氏(G/O Media の CEO)が私に語ったとおり、これは AI コンテンツが「少なくとも当面の間、検索エンジンから好意的に受け入れられる」ことを示しています。

Sullivan 氏が反応したのは、(僕が)強調した部分です。

次のように反論します。

これは正しくありません。当社のシステムは、コンテンツがどのように制作されたかではなく、コンテンツの有用性を重視していることは最近説明したとおりです。
https://developers.google.com/search/blog/2023/02/google-search-and-ai-content

パブリッシャーには、コンテンツの制作方法に関わらず、まず人々のためのコンテンツを制作することをお勧めします。AI が関与する場合の考慮事項の詳細はこちらをご覧ください。
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content#ask-who-how-why

人々のためではなく、主に検索順位を上げるために制作されていない役に立たない多くのコンテンツを制作することは避けるべきです。ユーザーファーストではない多くの役に立たないコンテンツを制作しているサイトは、こちらで説明されているように、すべてのコンテンツが検索で成功する可能性が低くなることがあります。
https://developers.google.com/search/updates/helpful-content-update

少なくとも当社にとって、AI コンテンツが「検索エンジンから好意的に受け入れられる」というのは依然として正しくありません。ウェブには検索順位が低く、したがって好意的に受け入れられていない AI コンテンツがたくさんあります。AI コンテンツには魔法のようなランキング力はありません。コンテンツが有用であれば、成功する可能性はあります。

(AI コンテンツの扱いについては)誰にとっても自明ではないと思います。だから私は繰り返し、コンテンツが、AI 生成か、スタッフライター生成か、フリーランス生成か、正確な制作方法がどうかではなく、むしろ目的と品質が重要だと強調しているのです…。

たとえ単にその特定のコンテンツであったとしても、短期的にはうまくいった 1 つの記事のようですが、人間が書いていれば短期的に同じようにうまくいった可能性があります。時間が経てば、コンテンツがより多く制作され、有用でない場合、このシステムが関係してくる可能性があります。

いいえ、その特定の記事について私たちが特別な対応を取ったわけではありません。ランキングが上がらなくなったのは、多くの異なる要因を検討する自動システムのためです。ランキングは常に変化します。

だれがどのように作成したかではなく、有用かどうか

記事を AI が書いたのか人間が書いたのかではなく、出来上がった記事がユーザーにとって役に立つものであるかどうかで判断するというのは、Google が繰り返し言っていることです。
それでも、幅広く浸透しているわけではないので、Sullivan 氏はやや過剰に反応したのでしょう。

AI 記事生成ツールがいくつも出回っています。
個人的には、現時点では 100% AI 生成の記事が高い評価を保てるとは思えません。
そもそも、内容の信頼性のレビューなしに公開するのは無責任だと考えます。
今のところは、アシスタントとしての活用が適切だと考えます。

100% AI 生成による低品質のコンテンツが増殖すれば、Google はきっとなんらかの対策を講じてくるとも予想します。
そんなときに、後悔はしたくないものです。