Google ChromeがGemini 3を内蔵。マルチタスク、自動化、そしてエージェント型ブラウジングの台頭

[レベル: 上級]

Google は、Gemini 3 モデルを基盤として、大規模なアップデートを Chrome に導入します。

このアップデートは、マルチタスク、自動化、Google アプリとのより深い統合に重点を置いており、複雑で複数ステップのタスクを Chrome にユーザーは直接委任できます。

主なアップデートには次が含まれます。

  • マルチタスクを可能にする常駐サイドパネル
  • 画像を即座に変換できる Nano Banana
  • クロスプラットフォームでの生産性を高めるアプリ連携
  • 高度なパーソナライズを提供する Personal Intelligence 機能
  • エージェント型タスク実行を可能にするオートブラウズ

Gemini 搭載で Chrome を機能強化しながらも、強固なセキュリティとユーザー コントロールを維持しつつ、時間の節約、ワークフロー全体の手間低減、ウェブとの関わり方の再定義を Google は目指しています。

新機能の概要

それぞれの新機能の概要を解説します。

常駐サイドパネル

新しいサイドパネルにより、どのタブでも中断されないマルチタスクが可能になります。

テスト参加者は、製品レビューの要約や、複数タブにまたがる選択肢の比較、ぐちゃぐちゃになったカレンダーの中でのイベント時間の調整などに活用しました。

自動ブラウズ

米国の AI Pro および Ultra サブスクライバー向けに提供される自動ブラウズは、複数ステップの雑務を処理します。

たとえば、次のようなタスクを自動実行します。

  • ホテルやフライトの費用調査
  • 煩雑なフォーム入力
  • 税務書類の収集
  • 経費精算の提出
  • サブスクリプション管理

クリエイティブな画像変換

Nano Banana モデルが Chrome に直接統合されました。

調査データをインフォグラフィックに変換したりリビングルームを再デザインしたりといった画像変換を、ファイルを再アップロードすることなく、サイドパネルで自然言語プロンプトを使って行えます。

アプリとの深い統合

Chrome 内の Gemini は次のアプリと連携します。

  • Gmail
  • カレンダー
  • YouTube
  • マップ
  • ショッピング
  • Google フライト

過去のメールを参照してイベント詳細を確認し、Google フライトのデータに基づいて到着時刻を含む同僚向けメールを下書きする、といったことが可能です。

Personal Intelligence

今後数か月以内に、オプトイン形式の「Personal Intelligence(パーソナル・インテリジェンス)」機能が提供されます。
過去の会話の文脈を記憶して、より個別化された先回りの支援を行います。
ℹ️Personal Intelligence の詳細はこちらの記事こちらの記事で解説

Universal Commerce Protocol(UCP)

Chrome は UCP をサポートします。

UCP は、Shopify や、Etsy、Wayfair、Target などのリーダー企業と共同開発された新しいオープン標準で、AI エージェントがシームレスにオンラインショッピング操作を実行できるようにします。
ℹ️UCP の詳細はこちらの記事で解説

設計段階からのセキュリティとユーザー コントロール

ユーザーの制御を確保するため、自動ブラウズは、購入やソーシャルメディアへの投稿といった重要なタスクを完了する前に一時停止し、明示的な確認を求める設計となっています。

それぞれの新 AI 機能のデモ動画が公式ブログのアナウンスで公開されています。
そちらのデモを見てもらうと、よりイメージが湧くはずです。

OpenAI は、ChatGPT を搭載した Atlas ブラウザを一足先にリリースしています。
Atlas にもエージェント機能は備わっています。

しかし、Google のアナウンスから読み解く限りは、Gemini 搭載の Chrome の方がより高機能に思えます。
Gmail やカレンダーといった、日常的に使っているアプリと連携しているのも大きな強みです。

「ChatGPT vs. Gemini」の AI チャット対決から、「Atlas with ChatGPT vs. Chrome with Gemini」といった AI ブラウザの対決が今年は本格化しそうです。