Googleウェブスパムチーム隊長、マット・カッツが否定する5つのSEO都市伝説

#今日のエントリはツリっぽいタイトルでw

著名な人が発言した、壁に頭を打ち付けたくなるような間違ったSEO情報の例を5つ教えてほしい

Googleのウェブスパム対策チームのリーダー、Matt Cutts(マット・カッツ)氏がウェブマスター向けQ&Aビデオで上の質問に回答しました。

「壁に頭を打ち付けたくなるような」という気の利いた一言が笑えますが、真面目に答えています。

1. 悪評リンクはランキングを上げる ⇒ ×

顧客をひどく扱ってサイトに対する不平や不満など悪評を集めると、そのリンクは自動的に(評価対象として)カウントされる。

これは危険な考えだ。
顧客をぞんざいに扱えば扱うほどリンクを獲得しGoogleでランキングが上がることになってしまう。
確実に誤った理解と言える。
著名なレビューサイトであったとしても、リンクにnofollowが付いていたらリンクグラフから除外し、リンク先ページにアンカーテキストもPageRankも渡さない。
悪い評判を集めたサイトからのリンクがランキングに貢献することはない。

2. Googleのウェブスパムチームが今年は手抜きしていた ⇒ ×

※ビデオを撮影したのは昨年なので「今年」というのは去年のこと

ウェブスパムチームの人間が姿を表さなかったからと言って、サボっていたわけじゃない。
2010年に直面したもっとも大きな問題はハッキングされたサイトだ。
サイトを乗っ取って自分のサイトにリンクをはったり、マルウェアやトロイの木馬を仕込むハッキングに対抗してきた。
何ヶ月も多くの人手を費やしてきた。
ハッキングサイト対応に特に力を入れてきため、その他の通常のスパム対策をやっていないように見えただけだ。
ハッキングされたサイトへの変更はほとんどが稼働し始めて、関わっていた人間たちが通常のスパム対策に戻ってきたからまた姿を見られるだろう。

3. リンクだけが重要 ⇒ ×

「リンクさえあればいい。他には何もいらない」とときどき言われるが、良いコンテンツは間違いなく順位アップの助けになる。
リンクだけを求めるのではなく、サイトの構造やクロールしやすいか、発見されやすいか、良い内部リンクになっているか、人々が実際に検索しそうなキーワードをページに書いているか、こういうのもすべて役に立つ。

4. meta keywords タグがいくらかでもランキングに関係する

間違い。
Googleはmeta keywordsタグを使っていない。

5. ウェブスパムチームはすべて自動かすべて手動かのどちらか片方だけ ⇒ ×

スパムレポートを受けたり何が起こったことを検出したりしたときに、手動でサイトを削除する権利を僕たちは持っている。
いろいろな言語で業務に当たっているマニュアルチームが世界中にある。
知る限りでは主だった検索エンジンはすべてスパムを手動で監視するチームを持っているはずだ。
スパムを取り除くことができるだけじゃなく、スパム対策に取り組んでいるエンジニアにトレーニングデータを提供できる点でもマニュアルチームの存在はとても重要だ。
エンジニアが開発したアルゴリズムによる自動化と人間がスパムレポートをチェックする手動の両方の組み合わせでウェブスパムに対処している。

僕のブログの常連さんにとっては、特に目新しい情報ではなかったように思います。

1つ期待したいのは、ハッキング以外のスパム対策へのリソース投入ですね。
姑息な手段で上位表示しているサイトはどんどん排除してほしいものです。