安全性を示すHTTPSのラベルとアイコンがGoogle Chrome 69から削除、一方で非HTTPSページでは赤色反転で危険性を強調

[レベル: 中級]

セキュリティに関する Chrome ブラウザの UI 変更を Google はアナウンスしました。
HTTPS および HTTP ページのインジケータが将来のバージョンの Chrome で変わります。

鍵アイコンと「保護された通信」ラベルの削除

HTTPS で配信されるページに対して表示されるラベルとアイコンが削除されます。

現在は、HTTPS ページにアクセスしていると鍵アイコン🔒と「保護された通信」ラベルがアドレスバーの先頭に表示されます。

2018年9月にリリースされる Chrome 69 ではラベル表示がなくなり、鍵アイコンだけになります。
「https://」のスキームもなくなります。

最終的には鍵アイコンも表示しなくなる予定とのことです。

HTTPS 通信であることがわからなくなりますが、セキュリティが守られていることがウェブでは当たり前だとユーザーは想定するようになるはずで、わざわざ知らせる必要もないだろうという思惑が働いているようです。

危険ラベルが赤色に反転

HTTPS ページの安全性を強調する度合いを弱くする一方で、HTTP ページの危険性を強調する度合いを強めます。

セキュアではない HTTP 通信でフォームを送信するページの「保護されていない通信」ラベルが、文字を入力した瞬間 赤色に反転します。

2018年10月リリース予定の Chrome 70 から実装するとのことです。

HTTPS が標準になりつつありことさら強調する必要性がなくなったとのことですが、HTTPS ページのアイコン&ラベルを取り除くことは予想外でした。

しかしながら赤色反転に見られるように、HTTP を“非”標準扱いする流れは強まります。
7月(来月!)にリリースされるバージョン 68 からは、非 HTTPS ページには例外なく「保護されていない通信」ラベルが表示されます。
すべてのユーザーが気にするとは思いませんが、それでも不安に感じるユーザーは必ず存在するでしょう。

もっとも気にかけようがかけまいが、ユーザーのセキュリティ確保、プライバシー保護という観点からは HTTPS 対応は必須です。