[レベル: 上級]
IndexNow(インデックスナウ) という名称の、検索エンジンのインデックスのための新しい仕組みを Microsoft Bing は Yandex とともに公開しました。
IndexNow を利用すると、クロールを必要とせずに、コンテンツの追加・更新・削除を検索エンジンに即座に通知できます。
クロール不要で新しいコンテンツを取得する IndexNow
新たに公開されたコンテンツを検索エンジンが取得するにはクロールというプロセスがまず必要です。
クロールしたのちにインデックスされます。
しかしながら、新規コンテンツを検索エンジンがクロールするまでには時間がかかることがあります。
場合によっては、数日、数週間かかることもあるかもしれません。
インデックス済みコンテンツの更新や削除を認識するには再クロールが必要です。
再クロールにも時間がかかることがあります。
そこで Bing と Yandex が共同で開発したのが IndexNow です。
IndexNow は、コンテンツの更新を検索エンジンに直接通知します。
通知を受け取った検索エンジンは、そのページをすぐに取得します。
つまり、サイト側からインデックスを要求できるのです。
クロールを待たなくていいのです。
IndexNow の使い方
IndexNow は API が公開されています。
API を通じて、コンテンツの追加・更新・削除を検索エンジンに通知します。
次のような形式の URL を HTTP リクエストを送信します。
https://www.bing.com/IndexNow?url=example.com&key=your-key
www.bing.com
の部分は IndexNow を送信する検索エンジンのドメイン名です。
Yadex なら yandex.com
になります。
IndexNow
の値は通知対象の URL です(例では example.com
)。
key
の値(例では your-key
)は発行してもらう固有の API キーです。15c2b10cb6dc4c1386800f79ace0a4fa
のような文字列になります。
仕様に従って IndexNow 用のツールを自分で組めます。
WordPress や Wix などの CMS 専用のプラグインが近いうちに登場すると思われます。
ほかには、CDN のなかにも IndexNow をサポートする(予定の)サービスもあります。
Cloudflare はいち早く IndexNow に対応しました。
Botify や oncrawl といった SEO ツールもサポートを計画しているそうです。
サポートする検索エンジンは Bing と Yandex のみ、Google は?
IndexNow をサポートする検索エンジンは、今のところ Bing と Yandex の 2 つです。
Google はサポートしていません(IndexNow の策定にも関わっていない)。
個人的には、Google が IndexNow をサポートする可能性は低いと推測します。
IndexNow と同じようにクロール不要でコンテンツ追加を通知する仕組みとして、Indexing API を Google は公開しています(ただし、構造化データとして JobPosting
または BroadcastEvent
が VideoObject
に埋め込まれたページのみ対象)。
それに Google は、ほかの検索エンジンとは比べものにならないくらい速いクロールを提供しています。
Google に任せておいてもたいていは速やかにインデックスされます。
あえて、IndexNow を Google がサポートするとは思えません。
それでも、Bing と Yandex からの検索トラフィックが重要なサイトをもし運用しているのであれば、IndexNow を利用してみるといいでしょう。
IndexNow の公式サイトはこちらです。
日本語サイトもあります(おそらく自動翻訳)。