[レベル: 中級]

Googleは、キーワードプランナーで提供するデータに制限をかけました。
広告費用が少ない広告主は、月間平均検索ボリュームの詳細なデータが手に入らなくなることがあります。

キーワードプランナーは本来はAdWords広告主のためのツールです。
しかし、SEOためのキーワードリサーチの目的で利用しているサイト管理者も多いはずです。
広告を出稿していないサイト管理者にとっては、この制限はたいへん残念な仕様変更になりそうです。

広告費用が少ないと検索ボリュームが(かなり)大まかに丸められる

英語版のAdWordsコミュニティでGoogle社員がキーワードプランナーの更新について次のようにアナウンスしました。

Hi AdWords Community,
 
As of this week, previous technical issues affecting the Keyword Planner tool are now resolved. Some important updates to keep in mind:
 

  • Most advertisers will see search volume data in Keyword Planner as usual.
  • Advertisers with lower monthly spend may see a limited data view in the Keyword Planner. For example, you may see values such as 0, 1-100, 100-1K, 1K-10K, 10K-100K, 100K-1M, 1M+ in the average monthly searches column. In addition, other advertisers may trigger the limited data view by reaching a limit on the number of searches for search volume data (specifically, requests to our API).
  • Access to traffic forecast data will remain unchanged.

 
These changes will ensure that AdWords advertisers are able to get the data they need to optimize their accounts.

箇条書きの部分を訳します。

  • ほとんどの広告主は検索ボリュームのデータをキーワードプランナーでいつものように見ることができます。
  • 毎月の支払いが少ない広告主はキーワードプランナーで限られたデータしか見られなくなるかもしれません。たとえば、月間平均検索ボリュームの列で、値が次のようになることがあります ―― 0、1〜100、100〜1000、1000〜1万、1万〜10万、10万〜100万、100万以上。加えて、検索ボリュームデータ調査の上限数に到達したことによってデータ制限が発生する広告主も出てくるかもしれません(特に、APIを利用してのリクエスト)。
  • トラフィックの予測データの利用には変更はありません。

僕たちにとって特に重要なのは強調した2つ目です。

月々支払う広告費用が少ないと、月間平均検索ボリュームが範囲の広い概算になります。

こちらは、通常のデータ表示結果です。
100または10の桁まで月間平均検索リュームが提供されます。

キーワードプランナー

こちらは、制限がかかっているデータ表示結果です(入手できなかったので、Search Engine Roundtableでバリーが投稿した記事からいただきました)。

データ制限がかかったキーワードプランナー

借りものなので英語のインターフェイスですが、”K”は 1,000 を意味します。
“M”は 1,000,000 を意味します。
したがって、「100K ― 1M」は「10万〜100万」になります。
「10K ― 100K」は「1万〜10万」になります。

かなりざっくりとした数値になってしまっています。

月ごとのボリューム数の推移を示す棒グラフも制限バージョンでは表示されなくなっていることにも気付いてください。

【UPDATE】
バカ毛さんから日本語でのキャプチャをいただきました(ありがとう!)。

日本語インターフェイスでの制限がかかったキーワードプランナーの月間平均検索ボリューム

キーワードプランナーはSEOじゃなくて広告主のためのツールだけど……

キーワードのバリエーションを拾うという目的ではキーワードプランナーは依然として使えます。
しかし、どのくらいの数のユーザーがそのキーワードで検索するのかという需要調査においては非常に頼りなくなってしまいました。

月々の支払が少ない広告主には制限がかかるということは、有効な広告キャンペーンを走らせていなければ費用はゼロなので当然制限がかかります。
AdWordsを使っていないとしたら、即アウトです。

AdWordsを使っていたとしても、制限がかからない最低費用がいくらなのかは不明です。

また、基準以上の予算を消費していたとしても、APIを使って大量のクエリを投げていたとしたら制限が課せられることもあるとのことです。
ツールを利用している場合は注意が必要です。

キーワードプランナーは、(Googleの最重要な収益源になっている)AdWordsの広告主のためのツールです。
たいして出稿していない広告主やAPIでシステムに負荷をかけたりするような使い方に制限をかけるのは、大切な顧客である広告主を守るために必要な措置だとGoogleは判断したのでしょうね。

客観的に見れば納得がいく仕様変更だと僕には思えます。
とはいえ、SEOに取り組む人にとっては喜べない変更になりそうです。

ちなみに、もう5、6年もの間いっさい広告を出していない僕のAdWordsアカウントでは詳細データをまだ入手できました。
ですが、制限がかかり始めている広告主が日本でも出てきているようなので、米国だけでの話ではないはずです(日本語UIのキャプチャをください!)。
ゆっくりと適用は進んでいるのかもしれません。

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