WordPressをPWA対応させる公式プラグインがリリース(が、まだ使える状態ではない)

[レベル: 上級]

WordPress サイトを PWA 対応させるプラグインがプラグインディレクトリに公開されました。

このプラグインは、WordPress の VIP パートナーである XWP が中心となって開発し、加えて WordPress 本体の開発元である Automattic とさらには PWA 発展の旗振り役でもある Google が関わっています。
WordPress を PWA 化するプラグインはすでにたくさん公開されていますが、3社がタッグを組んでいるという点でこのプラグインはPWA対応のための公式プラグインと言ってもいいのではないでしょうか。

PWA Plugin for WordPress

Service Worker, Web App Manifest, HTTPS

PWA対応の公式プラグインと聞くとワクワクしますが、できることは非常に限られています。

現状では次の機能をサポートできています。

  • Service Worker――PWA の中核とも言える Service Worker をインストールします。とはいえ、Service Worker ではさまざまな機能を利用できるものの、自分で構成しない限りは Service Worker をとりあえずインストールするだけのようです。
  • Web App Manifest――ホーム画面アイコン追加に必要なウェブアプリ マニフェストを作成します。ただしこれも、完全な情報を登録するにはテーマやプラグインを自分で構成する必要があるようです。
  • HTTPS――PWA で Service Worker をインストールするにはサイトが HTTPS でなければなりません。PWA プラグインはサイトが HTTPS で配信されているかどうかを検出するための API を提供します。

プラグインをインストールして、あとは管理画面から思うがままに PWA を構成できると想像していた人がいるかもしれませんが、それとはほど遠い状態です。
設定画面もなく、プラグインが実際に何をやっているのかは表からはわかりません。
したがって、プラグインの開発に協力したいというのでなければ、実環境での利用はおすすめしません。

もっとも公開されたのは 1 週間前で、バージョンはまだ 0.1.0 です。
これから徐々に機能が増え、使いやすくなっていくことを期待しましょう。

たとえば、PWA のライブラリでもある Workbox と連携可能にすることを次の目標に据えているそうです。

WordPress でネイティブ AMP を実現する公式プラグインの正式リリースが間近に迫っていることを先日お伝えしました。
この AMP プラグインの開発にも、この記事で紹介した PWA プラグインを開発している XWP と Automatic、Google が中心的な役割を果たしています。

世界中でもっとも多く使われている WordPress で PWA と AMP が簡単に実装できる日が間もなくやってきそうです。
WordPress サイト運営者は楽しみに待ちましょう。