HTTPSを評価するアルゴリズムはページ単位

[対象: 中級]

HTTPS (SSL/TLS) を、評価を上げるランキング要因として組み込んだことをGoogleは先日発表しました。

このアルゴリズムはページ単位で適用されます。
サイト単位ではありません。

問い合わせフォームだけHTTPSだとどうなる?

GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏による、HTTPSへの移行に関する質問を紹介しました。

この記事のコメント欄で次の質問をコメント読者の方からいただきました。

通常は「http://www.example.com」なのですが
申請の入力フォームだけ「https://www.example.com/inquiry/」などの場合
というのはどう影響するのでしょうか。

「サイト内の、入力フォームがあるページだけがHTTPSの場合はどうなるのか?」という質問です。
とても良い質問だと思います。

僕は次のように返信しました。

HTTPSページの評価が上がるので、その入力フォームのページの評価が上がります。
サイト内の他のページにはプラスにもマイナスにも働きません。

HTTPSであるかどうかは、ページ単位で評価されます。
1つのページがHTTPSだからといって、そのことが、サイト全体またはサイト内の他のページの評価に何らかの影響を及ぼすことはありません。

公式発表やヘルプには明記されてはいませんが、行間を読めばこのとおりとなります。

「URL単位」であることをジョン・ミューラー氏は明言

もっともURL単位であることをミューラー氏はSEO系フォーラムで明確にしています。

Yes, it’s per URL, you could pick & choose if you wanted to.

そのとおりで、(評価が上がるのは)URL単位になるから、そうしたいと思うなら評価を上げたいページだけを選ぶこと(選んでそのページだけをHTTPSにすること)だってできなくはない。

読者の方からいただいた質問に戻ると、入力フォームページは、通常、検索トラフィックが多いページではありません。
したがってHTTPSを優遇するアルゴリズムの恩恵を受けることはほとんどないでしょう。
そのサイトの入力フォームページを探す検索であれば、HTTPであろうがHTTPSであろうが普通は1位に出てくるはずです。

極論をいえば、評価を上げたいページだけをHTTPSにして気にしないページはHTTPのままにしておくという選択もありえます。
とはいえ、サイト全体をHTTPS化するのが賢明でしょうね。

いずれにしても、HTTPSであることが評価されるのはページ単位になります。

P.S.
誤解のないように言っておきますが、セキュリティを確保するためにも、ユーザーが情報を送信するページをHTTPSにするのはとても良いことです。
無意味とはまったく言っていませんし、むしろそうすべきです(僕のブログの問い合わせフォームはHTTPですがw)。
ここでは、「HTTPSを評価するアルゴリズムはページ単位で適用される」ことだけを論点にしています。