SEOにおける重要性が薄れている、モバイル検索では書き換えが発生しやすい、などtitleタグの最新事情

[レベル: 初〜中級]

1月15日に開催された英語版の Webmaster Central office-hours hangout でGoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏がtitleタグに関する参加者からの質問に回答しました。
ひと昔前とは事情が変わってきているtitleタグの現在の扱いを知ることができます。

ミューラー氏が説明したtitleタグの現在の使い

ランキング要因の1つとしてtitleタグを使っているに過ぎない。titleタグは、主要な要因としては使われていなくて、決定的に重要な意味を持つものではない。

したがってうまくいくだろうと期待して、キーワードをtitleタグにたくさん入れることに価値はない。

それに、検索結果でのユーザー体験を損ねるからtitleタグにキーワードを詰め込んでいるときはそのことを私たちは検出しようとする。そのページが何のページなのかをユーザーは知ろうとしているのに、ページのタイトルがごちゃ混ぜになっていたら役に立たないだろう。

titleタグにキーワードを入れることに問題はない。私だったら、おそらく1行で、そのページが何についてのページなのかを本当よく表現しているようにする。「キーワード1」、「キーワード2」、「キーワード3」のようにするんじゃなくて、タイトルを明確にさせるだろう。

titleタグよりも、そのページに実際にあるコンテンツのほうがもっとずっと重要だ。

今もそうなのかどうかはわからないが、(検索結果でのタイトルとスニペットの作成を)Googleに任せたいということで、titleタグとmeta descriptionタグを長い間設定していない大手のQ&Aサイトがあった。でも、上位表示できていた。

「titleタグがないから検索結果に表示させるのはやめよう」とGoogleが考えたりはしないようなケースだ。

私の考えでは、titleタグというものは、タイトルとして使いたい何か特定のことを特定することに価値がある。簡潔で的を射たようになるまで本当に洗練できる。

まるでページを丸ごと描写しているような長いtitleタグはきっとユーザーの役にはたたないだろう。私たちが書き換えてしまうtitleタグにもおそらくなってしまうだろう。

(書き換えが発生するのは、その特定のクエリに対して適切なtitleタグではないということを示している現れなのか?という質問に対して)ひょっとしたらそういうこともあるかもしれない。

微妙なのは特にモバイルにおいてだ。PCと比べてモバイルでは表示スペースがたくさんあるわけじゃない。なので、きっと、PCよりもモバイルのほうで多少なりとも積極的に書き換えると思う。

だから、titleタグが書き換えられたからといって、それが必ずしも悪いこととは限らない。短く書き換えられたtitleタグを見たからといって、それを代わりに使わなければいけないということではない。

基本的には、titleタグの処理はデバイスやクエリに依存する。

titleタグの重要度は下がっている

検索順位を決定する要素としてのtitleタグの重要度は下がっています。

とはいっても、titleタグがランキングに影響しなくなったということではありません。
titleタグ(に含まれているキーワード)に頼らなくてもそのページと検索クエリとの関連性をより適切にGoogleは判断できるようになっているのです。

検索ボックスに入れたキーワードがまったく含まれていないページが検索結果にたくさん出ていることにあなたも気付いているはずです。
以前なら、検索結果1ページ目に出てくるどのページにも検索キーワードが必ず入っていたものでした。

titleタグは端的に明確に

ユーザーが検索しそうなキーワードをtitleタグに入れることはもちろん良いことです。
入れられるなら入れましょう。

しかしコンテンツ自体の関連性が高ければ、検索クエリに使われたキーワードがtitleタグに含まれていないとしても検索結果の上位に出てきます。
titleタグに含めるキーワードを重視しすぎて、詰め込むのはかえって逆効果です。
どこかの通販サイトによく見られるような、キーワードてんこ盛りで異常なくらい長いtitleタグはGoogle検索にはまったく不向きです(あの通販サイトの中ではあれでいいのでしょうが)。

やり過ぎればキーワードの乱用として手動の対策の対象になってしまうかもしれません。
それに長いtitleタグは、検索結果でのタイトル書き換えの原因になりえます。

titleタグは、そのページの内容を端的に明確に表すように付けましょう。
ユーザーが検索に使いそうなキーワードを入れられるに越したことはありませんが、無理してはいけません。

ユーザーが興味を持ってクリックしたくなるようなタイトルにできるとなお良いですね(ただし煽り過ぎは厳禁)。

モバイル検索では書き換えられやすい

これは僕は初めて知った情報です。

同じ検索結果であっても、PCでの検索よりもモバイルでの検索のほうがtitleタグの書き換えが起こりやすいというのです。
理由は、スマホはスクリーン領域が狭いため長いタイトルを表示するには適していないからです。

言われてみれば、モバイル検索でだけタイトルが変わってしまうという相談がヘルプフォーラムで以前に投稿されていたような記憶があります。

よく考えて作ったtitleタグをGoogleに勝手に変えられてしまうのはいい気分がしない人もいるでしょうが、ユーザーにより魅力的にしてくれているのであればありがたいことです(日本語としておかしくなっている書き換えが起きていたら、検索結果ページの下にある「フィードバックを送信」からレポートを送ってもいいでしょう)。

検索においてtitleタグが重要ということには変わりはありません。
退屈なタイトルではユーザーは興味を持たずクリックしないかもしれません。
ですが、titleタグにキーワードを入れるということの重要性は確実に薄れています。
実際のコンテンツが決定的に重要です。