グーグル、動的URLはそのまま、静的URLへ書き換えすべきでない

※記事最後で示した後続の関連記事も必ず読んでください。

これまでのGoogle SEOを大きく覆すようなアナウンスが、Google Webmster Centralブログで発表されました。

動的URLを静的URLに書き換えるべきではなく、動的URLは動的URLそのままにしておく方が好ましい、

というのです。

動的URL(Dynamic URL:ダイナミックURL)とは、ユーザーの要求に応じてその都度、生成されるURLです。

多くの場合「?」「&」「=」で区切られたパラメータ(引数)を伴います。
例1:http://code.google.com/p/google-checkout-php-sample-code/issues/detail?id=31
例2:http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=40349&cbid=1beyxilfwhlqn&src=cb&lev=answer

eコマースサイトやヘルプのように、データベースを利用したシステムで使われています。

一方、静的URL(Static URL:スタティックURL)は、誰がいつアクセスしても同じ、固定のURLです。
拡張子が、.htm.htmlのウェブページが、代表例です。

Googleは、動的なURLをインデックスできるものの、正しく解析できず登録できない場合もあります。
また、コンテンツが同じなのにURLが異なると、重複コンテンツ問題を引き起こす原因となります。

そのため、SEO的には動的URLを静的URLに書き換える(あるいは見せかける)方が、好ましいとされてきました。

Googleもそう言っています。

動的ページ

Google では .asp ページ、php ページ、URL に疑問符を含むページなど、動的なページも登録されます。ただし、これらのページはクローラによって正しく解析されず、登録されない場合もあります。動的に作成されたページが登録されていないと考えられる場合は、これらのページの静的なバージョンも作成することをお勧めします。重複したコンテンツという認識を避けるため、静的なページを作成する場合は robots.txt ファイルで動的なページをクロール対象から排除してください。

ところが、今回Googleは、動的URLはそのままにしておくべきで、静的URLに変換することはかえってマイナスになると、指針を180度転換しました。

技術の進歩により、動的URLの処理性能が向上し、パラメータが何を意味するのかも理解できるようになったそうです。

GoogleグループでのGoogle社員、Johnmu氏のコメントです。

One of the reasons for that is that we can use the information provided through the parameters to better understand what your site is doing with those parameters.

パラメータもいくつ付いていようが関係ありません。

意味がないパラメータは削除しても構いませんが、意味がないと思われるパラメータが付いていても、Googleが判断して無視してくれます。

とにかく、「そのまま」が原則です。

動的URLを扱うことのないウェブマスターには、ピンと来ないしまったく関係のない話かもしれません。

しかし、システムを組んで運用しているようなサイト管理者にとっては、重要なニュースです。

すでに動的URLを静的URLに変換してしまっているサイトは、どうすればいいのか?

Johnmu氏は、ひとつの方法として301リダイレクトで、新しいURLに転送することを示しています。

One thing I would recommend is that you set up 301 redirects from all old URLs to the new ones

ただし、大量のURLを転送する場合、完全に処理が完了するまでには長い時間がかかることも予想されるし、完璧にもとのページの情報が引き継がれる保障はありません。

現状で問題がなければ、そのまま(静的URLに変換したまま)の状態を保つほうが安全かもしれません。

また、これはGoogleでの話です。

Yahoo!がシェアトップの僕たち日本のサイト管理者は、どうすべきでしょう。

Yahoo!検索 インフォセンターによると、

動的に生成されるウェブページのインデックス

動的に生成されるウェブページでも、YSTのクローラーがウェブページを巡回・収集し、インデックスへの登録にふさわしいウェブページであると判断した場合には、インデックスに登録され、検索キーワードに応じて検索結果に表示されるようになります。

ただし、クローラーはウェブページを巡回する際、おもに静的なリンクをたどるため、動的に生成されるリンクは利用しないことをおすすめします。

むむむ、困りました。

Yahoo!検索 サイトエクスプローラーで、動的URLの解釈を多少いじることはできます。

動的URL設定について

「動的URL設定」では、URLに含まれるパラメータのうち、コンテンツに影響を与えないパラメータ(トラッキング用パラメータやセッションIDのパラメータなど)を非表示にしたり、パラメータの値を固定したりできます。

動的URL設定により、以下の利点が考えられます。

クローリングでのメリット:

  • サイトのクロールがより効率的に行われます。なお、設定前のURLのクロールは数日で停止します。
  • 効率的にクロールが行われる結果、サイト内でクロールが行われるページが増え、新しいページをクローラーが見つけやすくなります。

検索結果表示でのメリット:

  • コンテンツが同じでURL中のパラメータのみが異なるようなページが同じページとしてみなされることで、検索結果の表示順は、設定前と設定後ではよくなる傾向にあります。
    動的URL設定は数日でクローリングに反映されますが、外部サイトからリンクを多く得ているサイトでは、すべての外部サイトからのリンクのURLに動的URLの設定を反映するのに数ヶ月を要します。
  • 動的URLの設定は検索結果でのURL表示にも反映され、検索結果でURLを識別しやすくなります。

とはいえ、Googleのように動的URLそのままを推奨というわけではないはずです。

海外だったら、間違いなくGoolgeを取るでしょうが、僕たちは・・・。

Googleを捨てるか、Yahoo!が追いつくのを待つか、非常に悩ましい問題です。

「アタシと仕事のどっちが大事なのっ(▼皿▼メ)」状態です。(爆)

【UPDATE(重要!)】
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