Googleスピードアップデートについて気になる疑問とその回答――PC検索ではPCページの読み込み速度が使われるのか? AMPページの表示スピードは考慮されるのか?

[レベル: 中級]

この記事では、昨日 Google が導入を発表したスピード アップデートに関する疑問に対する回答をまとめます。

Search Engine Land が質問状を Google に送り、戻ってきた回答を公開しています。
また Google 社員が Twitter でも、フォロワーからの質問に答えています。

スピードアップデートで気になる疑問とその回答

Q. PC 検索では、PC 向けページの読み込み速度を今後も使うのか?

これまでと同じ。PC 向けページの読み込み速度が PC 検索では判断される。

Q. モバイル ファースト インデックスが導入されると、PC 向けページではなくモバイル向けページの読み込み速度が PC 検索でも使われるようになるのか?

そういうことはなく、スピードアップデートはモバイル検索だけに影響する。
※鈴木補足: MFI導入後でも、PC 検索では これまでのように PC ページの表示速度が考慮されると理解していいでしょう。

Q. アップデートの影響を受けたサイトは順位が大きく下がるのか?

検索意図は依然として非常に強いシグナルであり、魅力的で検索クエリと関連性の高いコンテンツは、ページの読み込み速度が遅くても高い順位に掲載される場合もある。
※鈴木補足: 順位がどの程度下がるには具体的に言及せず。PC 検索の場合と同じように微々たるもので、読み込み速度以外の評価がまったく同じだと仮定したら、同点試合の勝者を決める Tie-breaker(タイプレイカー)として機能するくらいじゃないかと僕は推測。

Q. 影響を受けたとしたら Search Console に通知は届くか? それともアルゴリズムによる完全な自動処理なのか?

完全に自動処理。新たなランキングアルゴリズムに影響を受けたかどうかを知るツールはない。

Q. PageSpeed Insights と同じデータを使っているのか?

どんなデータを使っているかはコメントできない。パフォーマンスがそのページのユーザー体験にどのように影響するかを広く考え、さまざまなユーザー体験の指標を考慮することを勧める。

【UPDATE】
PSI が用いている Chrome ユーザー エクスペリエンス レポートも1つのデータとして利用していることが判明。
Chromeのデータをページ速度評価にGoogleは確かに使っていた(Google社員に確認)#BrightonSEO

Q. 通常のモバイル向けページとともに AMP 版ページも提供している場合はどうなるのか? AMP ページの読み込み速度が使われるのか?

検索では AMP ページをユーザーは見るはずだから、AMP ページの読み込み速度が対象になる。ただし、もしその AMP ページの表示が遅ければランキングが下がるかもしれない。
どのような技術を用いて作られたかに関係なく、すべてのページに同じ基準を適用する。

Q. AMP カルーセルの掲載順にもスピードアップデートは影響を与えるのか?

与えない。カルーセルには関係ない。

Q. モバイル ファースト インデックスとの関係は?

モバイル ファースト インデックスとは関係がないアップデート。

公式アナウンスをきちんと読めば理解できるように、スピードアップデートは騒ぐようなアルゴリズム更新ではありません。

本当にものすごく遅いサイト、たとえばですが、表示に20秒も30秒もかかるようなページが影響を受けるだけでしょう。
反対に、表示がメチャ速いからといって、検索エンジンの評価が上がるわけでもなさそうです(もっともユーザーの評価は上がりますね😃)。

AMP ページが評価対象になるとしても、AMP ページが有利になるということでもありません。
Googleの AMP 推しがまた始まったという声もあるようですが、僕はそうは思いません(それでも個人的には AMP は好きです)。

どういった技術で構築したページであろうが十分なスピードを確保できているのであれば、評価が下がる心配は不要です。
Google のスピードアップデートに躍らされることなく、ユーザー体験を向上させるための優先事項としてスピードアップにこれまでどおり励めばいいだけのことです。