Googleの説明とは異なり、タブで隠されたコンテンツはMFI後であっても評価が下がるのか?

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タブ形式やアコーディオンメニューで隠されたコンテンツであっても、モバイル ファースト インデックスでは評価が下がることはないGoogle は明言しています。
しかしながら、ある実験の結果では、従来と同じように評価を下げられていると結論付けられました。

モバイル ファースト インデックス後は、初期状態で隠れたコンテンツであっても Google は本当にそのまま評価してくれるのでしょうか?

タブ切り替えコンテンツの評価が下がった?

Dan Petrovic(ダン・ペトロヴィック)氏が実験を行いました。
モバイル ファースト インデックスに移行したサイトにタブ切り替え型の UI を実装し、初期状態で隠れたコンテンツであっても、評価はそのままなのかどうかを確かめたのです。

結論だけを言うと、Google が言っているとおりにはならなかったそうです。
モバイルファーストインデックスに移行した2つのサイトで、片方は最初から表示し、もう片方はタブでコンテンツを隠しました。
タブで隠されたほうはランキングが低かったとことです(実験内容の詳細はペトロヴィック氏の記事を参照してください)。

同じように、モバイルファーストインデックスでも隠れたコンテンツの評価が下がったというコメントが Twitter でもいくつか出ています。

Google の説明とは異なり、モバイル ファースト インデックスであっても、隠れたコンテンツはやはり重要度が下がってしまうのでしょうか?

ゲイリーは否定

ペトロヴィック氏の実験結果に対して、Google の Gary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏は次のようにコメントしています。

僕が知る限りでは、何も変わっていない。(隠れた)コンテンツをインデックスするし、ランキングには完全に考慮に入れる。だけど(検索結果の)スニペットでは太字にならないことがあるかもしれない。

それはまた別の問題で、そのサイトによって隠れたコンテンツがどのように表示されるかの問題になってくる。インデックスには実際に限界がある。

ゲイリーは、初期状態で隠れたコンテンツであってもきちんと評価することを再度認めています。

実装方法に問題あり?

ペトロヴィック氏は、WordPress の Tabby Responsive Tabs というプラグインを利用して、タブ切り替えのデザインを実装したそうです。

このプラグインの説明を読むと、jQuery でタブを生成しているようです。
Chrome 41 相当の WRS が JavaScript を実行できず、Google がコンテンツをきちんと認識していないということも可能性としては考えられます。

いずれにしても、初期状態で隠れたコンテンツはモバイル ファースト インデックスでは問題ないとは言っても、実装方法によっては想定どおりに評価されないということもありうると念頭に入れておくべきでしょう。

たとえば、JavaScript を使わずに純粋に CSS にだけよる切り替え構成にしておけば、通常は Googlebot は認識できるはずです。
もちろん、ここで CSS を robots.txt でブロックしてはいけないわけです。

ページがどのようにレンダリングされるかは、新しい Search Console の URL 検査ツールを使えばコードレベルで調べることができます。
URL 検査ツールには、従来の Fetch as Google のように今はライブテストの機能も付きましたね。