つぎはぎしたコンテンツだけのまとめサイトはGoogleで上位表示できるのか

[対象: 全員]

外部のサイトから少しずつコンテンツを引用し、それらを1つにまとめただけのコンテンツを作ることは良いことではない。

GoogleのMatt Cutts(Matt Cutts)氏はウェブマスターツール向けQ&Aビデオで上のように答えました。

 

まとめコンテンツに対するGoogleの見解

質問は以下のとおりです。

コンテンツの一部をいろいろなサイトから少しだけコピーして単にそれらをすべてまとめて自分で記事を作ったとしても、Google検索で上位表示できるか? もちろん引用元のソースは明記してURLにリンクもする。

Matt Cutts氏の回答は以下のとおりです。

Yahoo!は、こうしたやり方を特に嫌っていたものだ。「つぎはぎ (stitching)」と呼んでいた。ある記事から2、3行引用し、別の記事から2、3行引用し、また別の記事から2、3行引用する。実際にスパムとしてみなしていた。

やっていることがただ単にほかの人(のコンテンツ)から引用しているだけなら、おそらくたいした付加価値がないだろう。あなたにこう質問してみたい — 「それを自動でやっていますか?」「なぜそれをやっていますか?」

切り抜きを寄せ集めただけのテレビ番組を見るのはみんな好きじゃないはずだ。オリジナルのテレビ番組を見たいはず。 同じように、抜粋を1行だけ、また抜粋を1行だけ、こういうのを読みたいとは思わないだろう。

いろいろな情報をたくさん集めて1つにまとめ、本当にいいものを生み出すということは可能だと思う。ただし普通は“合成”する(組み合わせて新たなものを作る)ことになる。

たとえばWikipediaは、特定のトピックについてとても詳しい人たちがいて、あらゆる参照元を引用したうえで、多少合成している。ただ単に文章をコピーしているのではなく、ある種要約し、できるかぎり中立な立場でいる。

こういうのだったらみんな本当に喜ぶだろう。もしあなたの質問がこういうことを言っているなら、それは問題ない。

でも個別の記事からのコピーが大部分を占めているなら、リスクが高い範疇におそらく入る。できることならやらないことを勧めたい。

 

単なるまとめコンテンツはリスクが高い、付加価値を付ける

他のサイトのコンテンツを自動で引っ張ってきて、それが自分のサイトのコンテンツのほぼすべてであれば、まず間違いなくNGです。
ガイドラインが禁止している価値のない質の低いコンテンツに相当するでしょう。

では人の手で選ばれてまとめられたコンテンツ、いわゆる“キュレーション”コンテンツはどうなるのでしょうか。

このビデオでMatt Cutts氏が説明した趣旨をGoogle+に投稿したところ、こんなコメントが付きました。

NAVERまとめ終了のお知らせですか

NAVERまとめ終わった

難しい問題に思えます。
たしかにNAVERまとめには、質が低いまとめが存在します。
でも本当に役に立つ、まさに「キュレーション」と読んでいいまとめが存在することも事実です。

Techmemeというテック系のキュレーションサイトが米国にあります。
このサイトはウェブのあちこちからのテック系記事を抜粋で紹介しただけの、まさしくまとめサイトです。
ですが、人の手が入って選りすぐられた記事がまとめられた人気があるサイトです。
質が低いとクレームを出す人はいないでしょう。

NAVERまとめに話を戻すと、全体として、質が高いまとめが多いのか質が低いまとめが多いのか、そして検索ユーザーが検索結果に出てきたNAVERまとめのページをどのように見ているのか、こういったことをGoogleは判断材料にするでしょう。

仮にNAVERまとめの評価を下げるにしても、手動で対策することは考えづらくアルゴリズムによる調整になるはずです。
今後の動きに注目です。

いずれにしても、他のサイトからの引用をまとめただけのコンテンツ作成はやめましょう。
まとめたうえで、そこから導き出される結論を要約するなり自分なりの見解を足すなりして、独自の付加価値を創出しなければなりません。